人を襲った紀州犬が警察に発砲されて射殺されたというニュースが世間に衝撃を与えています。
個人的に何が衝撃だったかというと、警察が発砲した玉の数が13発だったこと・・どのニュースを見ても13発って強調されていますね。
私は以前、犬のトリミングハウスでバイトをしていた経験と、小学生の時から犬を飼い続けている立場で、今回の事件を評価してみることにしました。
一部に、犬が殺されてしまったことをかわいそう・・と言う同情の声も挙がっているようです。賛否両論あるとは思いますが、皆さんはどのような印象をお持ちでしたでしょうか?
【どうして紀州犬がかわいそうなのか?】
今回、人を襲ってしまった紀州犬は、2階のベランダで飼われていて、散歩にも行くことがなく、愛情不足だったのでは?との話がありました。
もしかしてしっかりと愛情を注いでいたら、人を襲うことなどなかったのではないか?確かにそう思われても仕方がないです。
飼い主にも大きな責任があることは間違いありません。しかし、動物は時として予測のできない行動をとります。
実は私が買っていた中型犬も、以前、別の老犬を襲ったことがありました。
最初は遊んでいるだけだろうと思って見ていましたが、徐々に本気モードになり、老犬が明らかに助けを求めていたので、途中で止めに入りました。
正直に告白しますが、老犬は首の付近を噛まれてケガをして、病院で傷を縫ってもらいました。
その時はまさか自分の犬が、ほかの動物を襲うことなど無いと考えていたので、止めに入るのが少し遅くなってしまったのです。
【以外に強い犬の力】
私がトリミングハウスでバイトをしていた時の話、小型犬のシーズーという犬種をカットしようとした時の事です。
カットしようとしていた店員の手に噛みつきました。
シーズーなんて、体も小さいし口もぺちゃんこだから、噛まれても大したことはないだろうと、隣で見ていたのですが、その店員は指の先に穴が開き、ひどい出血、慌てて私も抑えに行きましたが、とても力が強くてどうになりませんでした。
その後、シーズーを傷つけないように、サッカーのゴールキーパーみたいな手袋をし、犬の口には噛まれないように器具を装着しました。
それでもあの時の犬のパワーは今でもトラウマになっていて、大型犬が暴れだしたときのことを想像するだけで、今でも背筋が凍りつきます。
犬はどんなに小さな体でも、いったん噛みつくと、犬歯がロックされて、その状態で全身を左右に大きく振り、相手にさらに大きな傷を残そうとします。
本能のギアが入った犬はしばらく閉じ込めておかないと止まることはありません。
【警察がその場で射殺・・・・】
警察が現場に駆け付けたときには、おそらく犬はギア全開で人に襲い掛かっていた状況だったでしょう。
そうなると無差別ですし、生身の人間ではどうすることもできません。
今回の紀州犬はすでに女性に馬乗りになった状態だったということですので、噛まれ所によっては、女性の命にかかわる問題だったでしょう。
13発の発砲が必要だったかはわかりませんが、その場で何とかしないと、逃げ出してほかの人に噛みつくということもあります。
もし、警察が来たのに、捕まえることもできず、逃げてしまったら、それこそもっと被害が拡大してもおかしくなかった。
高齢者や子供に被害が及ぶ前に、やはり何とかする必要があったのだと、私は思います。
【油断は禁物!普段は優しい犬でも犬は犬】
私の持論ですが、犬に愛情を注いでいればこういったことは防げる、というのは間違いです。
犬が相手を攻撃するとき、判断基準は相手よりも強いか弱いか?これしかありません。テレビやドラマでやっているほど、ほとんどの犬はそんなに賢くはないのです。
普段は優しくておとなしい犬であっても、飼い主はしっかりと自分の犬にメッセージを送り続けなければいけません。
人間は生身だと武器はほとんどありませんが、犬は常に強力な武器を持ち歩いています。ひとたび牙をむけば、人間にケガを負わせることなど簡単なことです。
人間が追いかけてきても、人間より足の遅い犬など存在しません。逃げるが勝ちです。
私はこの事件のニュースを見て、改めて安易な気持ちで動物を飼ってはいけないと思いました。飼い主の一人としてしっかりと肝に銘じなければいけないと感じました。
【犬の頭は撫でてはいけない】
子供にいつも言い聞かせていることがありますが、まず一つ目は、犬の頭を安易に撫でてはいけないということです。よく頭を撫でている子供を見かけますが、危ないなぁといつも感じています。
犬にとって頭は目の届かない急所であり、頭を触ろうとすれば上を向いて口を手の付近に寄せてきます。いつでも対応ができるように。犬にとって口は武器、口を近づけてくるのは警戒している証でもあります。
犬を触るときは、目の届く下から手を近づけて様子を見るのが基本です。
それから、犬がおなかを見せるのは服従の証という人が多いですが、私の考えではこれも違います。
犬は背中を触られると見えないので、何をされているかわからない、背中を触らせないという目的で背中を地面にかくしておなかを見せます。
おなかなら、攻撃されてもすぐに反撃することができるということです。犬がおなかを見せるのは、見えない背中を隠し、相手を自分の視界に入れる目的もあります。
最近は本当にやさしい犬が多いですが、どんな時でも相手が動物であるということを心の片隅に置いて、より良い関係を築いていきたいところです。
補足ですが、紀州犬は本来、とても利口な犬ですが、イノシシを倒すほど勇猛で、しつけを怠ると攻撃的になるという一面を持っているそうです。
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